秋田市文化創造館

レポート

まちなかでカタルバーを開催するための会議
レポートvol.1

日時:2024年8月31日(土)17:30〜18:30
主催:秋田市文化創造館

秋田市文化創造館では、カタルバーの仕組みをより多くの方に活用いただけるよう、また創造館以外のまちなかや他の施設でも、誰もが主体的にカタルバーを開くことができる仕組み(オープンソース化)を検討しています。
これに際して、これまで一日店主を務めた皆さんと”まちなかでカタルバーを開く仕組みを考える”カタルバーを3回に分けて開催します。
今回は第1回目の様子をレポートします。


なぜまちなかでカタルバー?

カタルバーは、誰かと語り合うだけの小さな場として2022年からスタート。ゆるやかに語り合ったり、”やってみたいこと”を試すために多様な市民が1日店主となり、これまでに約200件開催してきました。

過去のカタルバー①
過去のカタルバー②

昨年度後半からは、創造館以外の場所でもカタルバーを開催できる仕組みを作るべく、スタッフ間での検討が始まりました。しかし、企画が思うように進まない状態にありました。
そもそも、カタルバーが始まったきっかけとなったのは、創造館を日常的に訪れている方の提案からでした。
そして今年7月にカタルバーの開催日時を変更したことによって、これまで1日店主を務めた方々から、賛否両論の様々な意見をいただくようになりました。
我々コーディネーターが自覚している以上に、自分たちの居場所として確立されつつあったカタルバー。
”野良カタルバー”という自主イベントを開催する方もあらわれました。
ならば、まちなかで行うカタルバーのルールやあり方も、これまで一日店主を務めてきた皆さんと共に考えたい!と思い、会議を開くことにしました。

野良カタルバーの様子

Step1 イメージの共有

第一回目のテーマは「カタルバーの良いところ、好きなところ」。
まずはスタッフから今回のオープンソース化に至るまでの経緯、そのイメージや目標を話しました。

まちなかで開催するカタルバーのイメージ

Step2 思いを深掘り

事前にアンケートの回答を依頼し、当日参加できない方も含め、23人の方からご回答いただきました。
集まった”良いところ、好きなところ”をカード化し参加者の皆さんと見ていきます。

▼アンケートで回答されたカタルバーの良いところ、好きなところ ※一部抜粋
・どんなジャンルでも、どんな人でも自由に集まって話せること。
・料金含め、徹底的にサポートしてもらえる。
・匿名(ニックネーム)での参加がOKなところ。
・一日店主のファシリテート能力が試される(鍛えられる)こと。
などなど

その後は2グループに分かれ、それぞれの思いを深掘りしていきます。
皆さんが店主を務めた際の感想や経験を共有し合ったり、まさにカタルバー的な雰囲気で行われていました。


Step3 話したことの共有

グループでの話し合い終了後、代表者からそれぞれのグループで挙がった意見を発表します。

・カタルバーの良いところは、場所や告知などあらゆるハードルをクリアしているところ。やらない理由がなくなる。
・話すことを目的としたイベントは他にもあるが、テーマまで決める事ができるのは珍しい。
・街中で開くカタルバーは、”語る場”or”挑戦する場”のどっち?もしくはどちらも?

・カタルバーとは何を目的に開かれているのか。そうした理念の共有が安心につながる。
・たまたま訪れた人にとっては、看板やチラシがないと何をしているか分からない。カタルバーの象徴的なアイコンがあると参加しやすくなるのではないか。
・これまでは文化創造館という公共施設で行っていたが、そうではない場所で開催することによる危険性はあると思う。
・はじめの期間はカタルバースポットとして、文化創造館と提携したカタルバーを開催可能な場所があると始めやすいかも。


今回はカタルバーが持つ魅力とは何なのかを改めて掘り下げる会となりました。
カタルバーを全面的に肯定するのではなく、営利利用ができないことや、時間の制限など、その特性を踏まえた上で意見が飛び交っていることが印象的でした。

次回は「自分で開くために、創造館から提供してもらいたいリソースは?」というテーマで開催予定です。

編集|白田 佐輔(秋田市文化創造館)